秘密の森の沼地にて

わたしの泡は秘密なんです

もっくんに気をつけろ

雨が降ったのでお昼は会社のすぐ下にある
屋根のあるテーブルとベンチが設置された公園で食べた。
周りに人はいない、静かなランチだった。
と思ったら、遠足だかなんだかの小学生たちがわらわらと集まってきて
あっという間に私の周りは子供だらけになった。

お弁当を食べ終わりバッグにしまおうとすると
バッグがない。
なんで?・・・・あ、小学生が座布団がわりに敷いていやがる。
無言で睨んだら座布団にしていた男子の友達が
「おい、やばいぞ」みたいな顔で男子をつつき、
男子が「仕方ねぇなぁ」って感じでバッグからおけつを離し
また気にしないで話し出した。
チッ。


お昼時間が終わるまでまだ少し時間があるから
くつろごうと思ったら
いつの間にか車の助手席にいたのでリクライニングにして
ぼんやりする。
すると、車に人が乗ってきた。
ん?おお???もっくん(本木雅弘)じゃん!
え、もっくんの車だったの??
あれ、エンジンかけてる、うそ、え、え、発進しちゃった。
え~~~~、ちょっとちょっと、あたしいるんだけど、気がついてる?
なんか全然こっちみないでしかめっ面で運転してるけど、
見知らぬ人が乗ってるのにしらんぷりってなに?
あ、まさか、私を内田也哉子と間違えてる!?え~全然似てないじゃん。
・・・意外と雰囲気とかが似てるとか?。。。ふふ・・・悪くない。
いや、そういうことじゃない。
こんなにムッツリされてるってもしかして夫婦仲良くないのかしらん。
いやぁ、どんな夫婦も一筋縄ではいかないよね、わかるわかる、
話、聞いてあげてもいいんだよ、もっくん。


とか色々考えているうちにかなり遠くへ来てしまい、
車は田舎の小さめの駐車場にとまった。
「あの・・・」と私が声をかけると、もっくん、「え、誰?」って
ビックリしつつ怪訝そうな顔をしている。

いや、もっくん、それ嘘でしょ、演技でしょ。
気がつかないっておかしいもん。

 

ここがどこか聞こうとしたらさっさと車を降りるもっくん。
感じわるっっ!
仕方なく私も車を降りて割烹着のおばさんに聞いてみる。
「こちらの最寄り駅はどちらになりますか?」
「○○村だヨ、ね、××さん!」
「む・・・・村?」
何言ってんの、コノヒト、あてにならないと思ったので
そこらにいる人みんなに聞くけどもごもごしてたり小さかったりで
声が聞こえない。
仕方ないから街がありそうな方面へ歩く。

は!もうお昼休み時間が過ぎてるじゃん!
あわてて会社に電話をしようと思ったけれど
スマホの電話アイコンが消えてたり、電話番号を何度も間違えたり
なかなか電話できない!
もう、このスマホなんなのよっ!
iphone12に変えたばかりの相方氏が12は使いづらいっつってイライラしていて、
それを見て私は「そんなことでイライラしてちっせーな」って思っていたんだけど、
今、まさに私がイライラしているぜ!
12、ふざけんなよ!みたいな。
やべーよやべーよ!!!!
ああ、もうここはどこなんだよ!
なんだか黒い建物ばっかりだし、つげ義春の漫画に出てきそうな看板とかだし
もっくん、なんでこんなところに連れてきたんだ!

 

ふがっ!!!

 

・・・・・ん?ここは?
駅のホーム???
・・・・んにゃ?どゆこと??
・・・・ふお!今日はけっこう早めに会社駅に到着したから
駅のベンチで休んだまま寝ちゃったんだ!
ぎゃ!もう始業から20分経ってんじゃん!
やっべーやっべーやっべー!

 

ってなった今朝でした。
本当のもっくんはこんな感じ悪い人じゃないと思う。