秘密の森の沼地にて

わたしの泡は秘密なんです

マスクとおかーたまは関係ない

会社が入っているビルには吹き抜けのスペースがあって
そこにはベンチもあるので
部屋を抜け出して時々そこでボンヤリする(ほんの数分)。

人がいない時はマスクをはずして深呼吸。
マスクのない世界ってどんなだったっけなぁって思う。

とはいえ私は自分の顔が嫌いなので顔を隠せるマスクはありがたい。
しかし、自分の顔が嫌いってなんだ?って思う。
要するに「理想の自分の顔」ってのがあってそれにそぐわないから嫌いってことだろうから、
自分、どんだけ自分の事(ゆがんだ形で)好きで、どんだけ自意識過剰なんだよ!と思う。
だれも私の顔なんて知ったこっちゃないわけで。

まあそれにしたってやっぱりもうマスクはイヤだなぁ。
空をあおぎ見て
なんで私たちはマスクを強いられてしまったのだろうと考えてもしょうもないことを考える。


いや、しょうもなくない。
少なくとも自分にとってはとても大切なことだ。

他の人は関係ない。

 

**

 

昨日は実家に帰った。
御年84歳(だったっけな)になる母親、初めてのスマホなのでその設定の為に。

簡単マニュアルなるものを読んで設定するが、
簡単じゃあなかったよ・・・・。
老人向け?だかなんだかで、自宅で機種変できるってやつで変えたんだけど
こんなことならやっぱり店舗で機種変すればよかった。
母親が頑なに、自宅でなんて言うのをもっと強く否定すればよかった。
と、思ったらイライラして
あれこれ話しかけられるのに対し「話しかけないでっ!」と声を荒げてしまった。

そしたら、母親が急に具合悪いと言い出し
布団からムクリと起き上がると血圧を測り「190もある。脈も94もある」とつぶやいたかと思うと
かかりつけの病院に電話して検査に行くことになった。

おいおい・・・それくらいで病院かよ・・・22時半だぞ・・・・。

 

病院から「来てもいい」と許可が出たので
いそいそと着替えをして、テキパキと出かける準備をし家を出て
廊下を小走りする母親。
タクシーをつかまえて乗車。

 

「あのさ、ずいぶん元気じゃん・・・」
「病院行けるってわかったらちょっと体調よくなった」

「じゃあ病院行かなくていいんじゃないの?」
「いいの、心配だから心電図取ってもらう」


元々、かなりな心配性だったのが、
ペースメーカーを入れてからより心配性になった。
気持ちはわからないでもないが・・・・。

 

病院に到着すると、慣れたように緊急の入り口へ入り
迷わず診察室へ進む・・・・
あー、ちょいちょい来てるな、こりゃ。
てか、やっぱり元気じゃんか!!!

血圧と心電図を測り、女医さんが診察してくださる。
「ご心配でしょうから」と私も一緒に診察室へ。
女医さん、すごい優しくて丁寧・・・・。
「その話、今は余計だろ!」みたいにどんどんどうでもいい話をする
老人特有満載の母親に対しても
「なるほどそうなんですね~、まあそれはビックリしますよね~」などなど
対応が慣れていらっしゃる・・・・。
きっとこういう老人、多いんだろうな・・・。
私もこういう風につきあってあげれたらいんだけど・・・・とちょっと気が弱くなる。
が、いやいや、家族だからこそ色々知ってるしその分、きっついことあるし
自分を責める必要はないぞ、私よ、と自分を励ます。

結局、私とのスマホのやり取りで気持ちが揺らいで
それで血圧が上がってしまったようだった(え~~~(;´・ω・))

「いろいろ迷惑かけてごめんね・・・」
「いや、別に迷惑じゃないよ」

まあ私の方が迷惑のかけ通し。
声を荒げたり無視してみたり、甘えてますよ、お母さまに。
私はお母さんのこと、嫌いだけれど
でもやっぱりかけがえのない人ですからね。
それはまあきっとお母さんも同じでしょう。
それでもたった二人だけの肉親なので、
こんな感じでやっていくんでいいんだな、と思った夜。


余談
救急ってこういう人もけっこう多いような気がする。
本当の救急の患者さんにも
それに対応しなければならない病院の方々にも申し訳ないよな・・・と思いつつも
簡単に病院に来ちゃだめだよ、なんて言うと
今度は我慢して全然行かなくなったらそれはそれで困るので
今回は何も言わないことにした。